小樽築港時代と梅小路蒸気機関車館時代/茜堂

鉄道模型の為のC622号機の細部写真=茜堂

茜堂-小樽築港機関区時代の2号機の角度 茜堂-小樽築港機関区時代の2号機の角度

こだわりの鉄道模型の為の細部写真、小樽築港機関区にて。

穏やかな、東海山陽路で優等列車を牽引後、軸重軽減の改造をした後、北の大地へ渡ります。
本州時代とは異なり、厳寒の北海道仕様に因り、各部に耐寒処理が行われ、テンダーには大型の重油タンクを増設し、
厳しい気象条件化、副灯としてシールドビームが付けられ、積雪時にはスノープローで足場を固めます。
     

走行上、限界一杯に作られた究極の形態美を、様々な角度から見てみます。
場所は現役最終の地、北海道。小樽築港機関区時代のC62 2号機、機能的なその姿を紹介します。
     


茜堂-小樽築港C622非公式側斜前 茜堂-小樽築港C622公式側斜前
茜堂-小樽築港C622前面
茜堂-小樽築港C622デフ 茜堂-小樽築港C622デフ

蒸気機関車の顔、C62 2号機の正面プレートは、同じ一桁の3号機(やや下側)とは、設置位置が少し違います。
総体的にC62の一桁プレートは、二桁プレートより見た目のバランスを考慮し、やや上位置に付けられています。
シールドビーム(LP405)の位置も、微妙ですが模型化の場合は、それこそ見た目と好みで配置するのが賢明です。(茜堂の見解です)
     

動力逆転機の腕カバーの形状、特徴的な扇型が良く分かります。
空気作用管は、ランボードを潜ると前方へ大きくカーブし、シリンダー方面へと、消えて行きます。
ブレーキ管閉切りコックは、エアホースの根元には付いて無く、デフ下斜のランボード下に、設置されています。
     
重連運用時の雪害凍結を避ける為に、ブレーキ管閉切りコックを、隠すと言う当機の、小樽築港機関区時代の特徴ですが、
模型では、何となく物寂しいので、そのまま前方部に残しています。好みのに応じて、臨機応変を心掛けています。

     

茜堂-小樽築港C622非公式側キャブ 茜堂-小樽築港C622キャブとテンダー 茜堂-小樽築港C622公式側キャブ
茜堂-小樽築港C622キャブとテンダー
茜堂-小樽築港C622デフ

給水ポンプからは、キャブ内の蒸気分配箱まで、給気管が階段状に走ります。
砂箱横に金色の汽笛が斜に、その後方には金色の安全弁が、中央には通風管が配置されています。
非公式側キャブ前方には、ATS用発電機とタービン発電機が並んで設置されて、それぞれの消音機の形態が読み取れます。
     
火室を縫う様に各種配管が走り、送水管や灌水吹出管、給水ポンプへと走る、太い給水管の中央にはチリコシが、
キャブ下には、二子三方コックや、テンダーに繋がる暖房管が見えてます。
     
従台車の軸箱につながる、各2本の給油管や、キャブステップの形状等が、良く分かります。
ランボード上にはオイルポンプ箱、キャブ前方窓には、旋回窓につらら防護ネットを装着。キャブ窓にはバタフライスクリーン、
側面には、北海道タイプのタブレットキャッチャーと、メーカーズプレートの下側に、揺りシリンダーが見えます。
     
非公式側の給水ポンプから、後側のキャブ(助手席側)、テンダーに掛けての配管等が分かります。
各種の配管が所狭しと、複雑にからみ合って、それぞれ各部位に接続されています。
接続先の装置の役割と、機能を良く理解しないと、模型化する場合は、後から大変な事になりますので、細心の注意が必要です。
     


茜堂-小樽築港C622動輪 茜堂-小樽築港C622シリンダー 茜堂-小樽築港C622動輪
茜堂-小樽築港C622動輪 茜堂-小樽築港C622公式側
茜堂-小樽築港C622非公式側

小さな画像上部左の、公式側第2動輪、主連棒や、ビッグエンドに受金、リターンクランクにも、
それぞれ、L(左=公式側=機関士側)と、C622の刻印が、刻まれています。更に受金には、NHと45.8の刻印も刻まれています。
     
要所々に記されている、NHは苗穂工場の事を表しています。当時の主な国鉄工場の電信略号では、
北から、KR(釧路)、NH(苗穂)、TZ(土崎)、KY(郡山)、NN(長野)、OM(大宮)、HM(浜松)、MT(松任)、TT(鷹取)、
TZ(多度津)、GT(後藤)、HS(広島)、KK(小倉)、KG(鹿児島)等と、なっていました。
     

右上の画像は、非公式側第1動輪、モーションプレートとクロスヘッド。右下の画像は、公式側シリンダー部。
左下の画像は、非公式側の足回り、制輪子と砂マキ管、ランボード付近の各種配管、オイルポンプ、反射板テコ、給水ポンプ、
送油管や、布巻き送水管に耐寒型給水逆止弁、第二空気溜と繰出管等の、配置がよく分かります。
     

茜堂-小樽築港C622公式側テンダー 茜堂-小樽築港C622テンダー
茜堂-小樽築港C622非公式側テンダー 茜堂-小樽築港C622機関士
茜堂-小樽築港C622公式側横

キャブ下には、ストーカーエンジンが奥に、耐寒型空気分配弁、渦巻チリトリ、速度計第二ギアボックスからは、
検出用ロッドが前方へ、前方には泥溜、空気チリコシ、調圧器、空気圧縮機、第二空気溜と繰出管等の、配管がよく分かります。
こういう風に並べて見ると、そこそこの資料にはなる物で、模型作りには大変参考になりました。
     

テンダー側では、外壁部や足回り、エンドビームに排障器等が良く見えます、別段、特筆すべき物は無く、いたってシンプルです。
後部公式側テンダーステップの特異な張出や、ATS車上子と、ATS配管等も分かります。
残念なのは、重油タンク周りの配管と、キャブ側の仕様が撮影出来ていませんが、他誌資料より収集出来ました。
     

テンダー上部からの撮影は、どうしても許可が降りなかったのですが、後日訪問した、ラウンドハウス内で、
キャブ内からのテンダーを望むカットと、デフ横でのランボード上から煙室上部を望むカットを、許可を得て写真に納めましたが、
被写界深度が取れず、ボケ気味写真が数点、何とか参考に成る程度の代物ですが、それでも大変貴重な資料となっています。
     

庫内は、ストロボ等の光物は、タブー視されていましたので、バルブか開放の低スピードでシャッターを、切るのが常道でした。
テンダー後ろ側の上部撮影だけは、最後まで危険だという事で、叶いませんでしたが、
この日は、ピストンパッキングの割プッシュを、記念に
どうぞとの事でしたので、お言葉に甘えてしまいました。
今では、茜堂の貴重な宝物の、一つとなっています。
     


茜堂-小樽築港C622

石炭と水を満載にし、本線出場の為に、転車台(ターンテーブル)上で、転向を行っているC62 2号機、
背景の扇形車庫(ラウンドハウス)には、僚機C62 3号機や、NHKドラマ旅路出演の、花文字形式入プレートの古豪9633号機、
ゼブラ塗色の入換え機のC12や、半流、標準、戦時型のD51等が、数多く身を寄せています。
     

扇形車庫の出入口には、風雪害に耐えられる様に、雪国ならではの、鉄の扉が備え付けられています。
昭和47年9月13日、C62 2号機は小樽築港機関区から、梅小路機関区に転配され、梅小路蒸気機関車館に保存されます。
また、9633号機も、2号機の後を追う様に、昭和47年9月24日、梅小路機関区に転配され、梅小路蒸気機関車館に保存されます。
     

梅小路区では、C62 2号機は本線上を、快速白鷺号を牽引しますが、後に8年程、庫内での静態保存となっていましたが、
車籍を復活し、動態保存機として活躍をします。一方の9633号機は、7年程、動態保存されていましたが、
後に、廃車され、静態保存機として庫内にて、静かに展示されています。



移籍後の参考資料のC622号機の細部写真=茜堂

茜堂-梅小路蒸気機関車館の2号機の角度 茜堂-梅小路蒸気機関車館の2号機の角度

こだわりの鉄道模型の為の細部写真、梅小路蒸気機関車館にて。

走行上、限界一杯に作られた究極の形態美を、様々な角度から見てみます。
場所は安住最終の地、JR西日本。梅小路蒸気機関車館でのC62 2号機、機能的なその姿を紹介します。
梅小路のC62 2号機は久々の登場、画像は平成25年1月12日の撮影。
     

小樽築港時代と比べると、正面の印象が少し異なります。ナンバープレートの字体が、鷹取式に変更されていて、
主灯(LP403)と副灯(LP405)の、間隔が詰められて、精悍な面構えに変身しています。
また、霧で有名な山崎の本線通過に備えてか、主灯が白色から黄色の、フォグランプに変えられています。
     


茜堂-梅小路C622ロッド 茜堂-梅小路C622正面 茜堂-梅小路C622調圧器
茜堂-梅小路C622公式側斜前 茜堂-梅小路C622従台車
茜堂-梅小路C622ロッド

小さな画像上部左から、公式側第1、2動輪。上部右は、非公式側第2、3動輪、空気圧縮機、調圧器が見えます。
前端梁のブレーキホースの、締切りコックが露出に変更されています。狭軌の為、先輪が貧弱に見えています。
特徴的だった、空気作用管の中程の膨らみが無くなり、直線的に変更されています。
     
公式側のキャブ下の配管や、テンダーに掛けての、配管等が分かります。
各種の配管が所狭しと複雑にからみ合って、それぞれ各部位に接続されています。
梅小路時代での大きな違いは、耐寒装備が外されている所に有ります。特に目立つのが、
耐寒型空気分配弁の変更です
     


茜堂-梅小路C622ボイラ 茜堂-梅小路C622ボイラ 茜堂-梅小路C622従台車
茜堂-梅小路C622キャブ下 茜堂-梅小路C622キャブ
茜堂-梅小路C622キャブ

火室横には泥溜が、キャブ下には後膨張受、空気分配弁、渦巻チリトリが、見えます。
キャブドア下のステップ越しに、大型テクニカルストーカーの、エンジン部分が顔を出しています。
元空気溜側面の、
国鉄工場の電信略号(白ペイント)は、NH(苗穂工場)から、NN(長野工場)に、変わっています。
     
スピードメーターや、公式側テンダー下側の、緻密な配管や、各配管のジョイント部分が、良く見て取れます。
テンダーのコロ式ボギー台車が、キャブ下の従台車の後部迄、迫り出しているのが良く分かります。
北海道型のタブレットキャッチャーは、タブレット閉塞区間が無く、必要が無いにも関わらず、再度装着されています。
     
一旦外されていた、タブレットキャッチャーですが、北海道を過ごした時代の証、キャブのポイントとして復活したのでしょう。
その内側に、一部が隠されてしまったが、区名板は当然乍ら、築から梅へと差替えられ、存在感を誇示しています。
     
蒸気機関車の顔、C62 2号機の正面は、煙室戸のハンドルがお洒落な磨き出しの、十字形に変更されています。
テンダーは、C62 2号機の象徴とも言える、重油併然用の大型重油タンクが、撤去されています。
このテンダーのバックビューは、実に寂しさを覚えてしまいます。残していても良いのじゃないかとも、思うのですが。
     


茜堂-梅小路C622非公式側斜前 茜堂-梅小路C622デフ
茜堂-梅小路C622デフ
茜堂-梅小路C622テンダー 茜堂-梅小路C622テンダー 茜堂-梅小路C622テンダー

給水温め器のカバーには、ヘッドマーク受けが、煙室戸の締切りコックは、磨き出しの十字形に変更され、
テンダー後部はスッキリ寂しく、北海道時代の面影は皆無で、テンダーの排水管が、後部前照灯の横に新設されています。
前照灯の耐寒雪覆いは、そのまま残されています。兎に角、テンダーは物足り無くなっています。
     
小樽築港時代の北の自然と闘って来た、現役時代のC62 2号機と、現在の梅小路でのC62 2号機とを比べてみると、
同じC62 2号機で有り乍ら、もう別のC62 2号機の様な、機関車になってしまってる様に、感じてしまいます。
他の保存静態機関車は、概ね、現役時代の姿を残しているのですが、動態保存機は、走る環境に応じて日々進化している様です。
     

大型重油タンクを外された、梅小路仕様のC62 2号機ですが、その仕様には些か一貫性が無い様です。
タブレットキャッチャーも、撤去されましたが、キャブ外観上の都合からか、同じ物が再度装着されています。
副灯も不要なのですが、わざわざ前照灯の直ぐ横に、間隔を詰め直しています。こちらもチャーミングポイント故の措置でしょう。
     

模型作りでは、一般的に小樽築港時代の急行ニセコ牽引末期の、C62 2号機が多い様ですが、
梅小路での光り輝いている、C62 2号機制作も一興かとも思います。が、まだまだ北のC62 2号機は、完成して居りませんので、
茜堂では、その計画は全く立って居りません故、ここでは単なる対比資料として、掲載させて頂きます。
     


茜堂-梅小路DE10

鉄道開業100周年を記念して、昭和47年10月10日に開業した、梅小路蒸気機関車館は、
平成28年春開業の、京都鉄道博物館開館準備の為に、平成27年8月30日を以て、閉館致しました。
     

新設される京都鉄道博物館は、梅小路蒸気機関車館と、大阪交通科学博物館とが合併集約され、蒸気機関車から新幹線迄、
日本の近代化を牽引した、貴重な車両、53両を収蔵の予定。
     

平成27年秋には、新たに蒸気機関車専用検修庫を設け、蒸気機関車の、動態保存車両の整備検修も、行われます。
京都鉄道博物館は、地上3階建て延べ床面積18,800㎡の建物を新築し、完成後は旧梅小路蒸気機関車館と一体化される事により、
全体で展示面積は、約31,000㎡もの、広大な広さを有する事になります。
     
京都鉄道博物館には、先着の小郡のC62 1号機に、平成26年4月6日に閉館した、大阪交通科学博物館のC62 26号機、
梅小路機関区の、動態保存機C62 2号機と合わせて、3両ものC62型蒸気機関車が、集う事になります。
それでは、また将来的にC62 2号機の外装が、変貌した折には、こちらで掲載をさせて頂きます。




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